8月9日前半 佐渡・七浦海岸〜相川 Sado / Nanaura

佐渡・七浦海岸日本に来てから夜中に目が覚めないことが一度もない。 テント泊は暑さで目が覚め、道路沿いのお手洗いにドキドキしながら向かった。
佐和田海岸の公衆トイレ 道路沿いにあると言うことは、公衆トイレのようにキャンプ場利用客でなくても利用しようと思えば出来るということだ。 電気が点灯しっぱなしなので、虫が多い。 洗い場にもガは勿論、雌のカブトムシ、大きなカミキリムシ、ひっくり返った蝉などわんさかいる。朝方には寒さで目が覚め、敷き布団代わりにしていた寝袋に入ってみたり。5時ぐらいに明るくなってくると、もう寝て入られない。

朝食はまた、私達のキッチン、海岸のテーブルへGO。多目的トイレがあると言うのがポイント高く、ここの公衆トイレは佐和田で恐らく一番人気のあるトイレだと思う。お湯を沸かして朝食をしてると、次から次へと利用者が訪れる。利用者はなぜか男性ばかり。うちに洋式トイレがないのかな?このトイレも毎日清掃されてる訳でなく、トイレットペーパーを盗むな、みたいな張り紙があるだけあって、紙もなくなっていた。人気の理由が分からない。洗面台でコッヘルを洗って戻ると、エンリックは海岸沿いを散歩する英語をしゃべりたい男性に捕まっていた。

昨日は歩かなかったので、今日は歩くぞ!佐渡の英語版マップと言うものが見つからず、エンリックに説明するのが面倒だった。別に全ての表記が英語で欲しいと言うか、地名がローマ字表記であれば十分なのだが、是非そういうマップを作って欲しい。本当は金北山に登りたかったのだが、気候的に夏の登山は厳しそうということで、却下。行き先は佐渡金山にし、直行すると近すぎるので、七浦海岸をぐるっと廻って相川に向かうことにする。

佐和田の海岸沿いの道路今朝は暑いので、エンリックは上半身裸で短パンで歩くとのこと。リュックに日焼け止め、虫除けスプレーなどを詰めて出発したのが7時。キャンプ場から海岸沿いを歩くと道が途切れ、内陸に入った県道45号線。行く手に見える海岸には道が見えないので、高台に上がることになりそうだ。

途中、ゴミ捨てに向かう男性が話しかけて来た。相川には6km、海岸経由だと12kmはあるとのことで、親切に車で案内しようかと言われたが、歩くと言うのが目的の為、断った。で、何もないでしょうけど、何かあったらここが私の家だから、と県道沿いの家を教えてくれ、別れた。

木造の沢根小学校
木造の沢根小学校

県道沿いのお寺や木造の小学校などを見学しながら進むと、相川直行線と七浦海岸経由の分岐点に出る。

七浦海岸への道 七浦海岸への道


そこからは登りなわけだが、車道を歩くのが面白くないので、林道を探索することにする。方角的には問題はないだろうが、途中で行き止まりになる可能性もある。茅葺きの立派な建物に出たので、道を聞いてみる。真っすぐ抜ける小さな道は海岸に出るがそこで終わりということで、右手に登る道を進む。車道以外にこういった農道や林道がいくつかあるが、地図には掲載されてないし、道行く人に聞いても、迷うと大変だから…、遠回りだから…と車道に出るように進められ、望む回答が中々得られず、冒険をすることにした。

七浦海岸への道 七浦海岸への道


七浦海岸への道には薮の山道も
薮を潜る山道があったが、上半身裸じゃ、全くの生け贄でやばいだろうと、そこは却下。

それでも、農道、林道と適当に歩いてたら蓮畑や曼茶羅寺に巡り会えた。こういった小さな道を地図化して、散策マップをつくれば、佐渡のトレッキングも活性化すると思う。


七浦海岸への道には蓮畑も 曼茶羅寺


県道45号線に再び降り立ち、相川火力発電所を超えると二見港と集落だ。ステテコで家の前で涼んでいたおじいさんに話しかけられた。こういったステテコのスタイルを見て、上半身裸で歩こうと思ったのだろうが、基本的にこれは近所を歩くだけのスタイルだと思う。どこから来たの、という問いかけで、富山県だと言うと、若い頃に兵庫県に行ったことがあり、すごい雪だった、みたいな話。佐渡から出たことがないと言う人が、きっとこの地に入るのだろう。850円でこの土地を買って、それからずっと住んでいる…!?と長々と話が続きそうなので、早々に切り上げて先に進むことにした。

二見港の集落の町並み 二見港の集落


集落を超えると、トレイルは起伏に富んで、また登りとなり、傾斜のある小さなスペースで段々畑の田園が見られる。夏の太陽を浴びて輝く緑の穂。

佐渡一周線の県道45号
佐渡一周線の県道45号

佐渡の田園風景 佐渡の田園風景


稲鯨では本当にクジラみたいな島が見られる。

稲鯨


蜘蛛長手岬に着く頃には、ドリンクも切れて、喉がカラカラ。そろそろドリンクを買わなきゃ。漢字が読めないというのは、幸せなのか、県道沿いの交番の横に蛇口を見つけたエンリックが、行水を。若い警察官がでてきて、エンリックが『大丈夫ですか〜?』なんて会話を始めたので、見に行く。佐和田から歩いて来たと話すと、長手岬キャンプ場で海の家が開いてるから、冷たいドリンクが飲めると教えてくれた。

佐渡弥彦国定公園に指定されている長手岬は自然の宝庫。長手岬キャンプ場は窪田キャンプ場に比べてロケーションがいいが、設備は同様に簡素なもの。且つ周りに商店などがないので、私達のように歩きの野営だと、全てを揃えていかないと厳しい。

長手岬キャンプ場で2ショットの記念写真
長手岬キャンプ場で2ショットを撮ってもらう

海の家兼キャンプ場管理棟でかき氷と冷たいドリンクで休憩。管理人のおじさんは東北から佐渡に魅せられて移住して来た人。これから佐渡金山に行く、というとここから先の休憩ポイント、そして相川に入ったら、道路じゃなくって、警察のところを曲がって、散策道路で金山を目指し、上の茶山でランチは我慢したら良い、などとアドバイスをくれた。また、他の佐渡の見所などもいろいろ教えてくれ、こよなく佐渡が好きなんだと思う。佐渡って、山と海があるでしょ、って富山県も山と海があるけど、佐渡はそれをコンパクトにまとめた感じ。こうやって緩やかに時間が流れる感覚は、佐渡独特の時間なのか、単に自分たちがバカンスだからだろうか。

七浦海岸 七浦海岸


海底火山の噴出物からなる地質と言うことで、海岸沿いには奇岩が見られる景勝地。海岸沿いは内海となる窪田の海岸とは異なり、野性的で海の透明度もある。記念写真はやはり夫婦岩だ。

七浦海岸 夫婦岩
夫婦岩


相川の町に入る前にはTシャツを着なきゃ、とエンリックはホテル大佐渡の前の公衆トイレでお色直し。大分、日焼けをして、既にヒリヒリしてるみたい。本当は痛くなる前に対処しないと行けないと思うのだが…。

七浦海岸 七浦海岸

七浦海岸から相川へ
七浦海岸から見る相川
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