7月27日 宮島 Miyajima

7月27日 宮島

宮島行きフェリー乗り場今夏は久しぶりに常夏の日本で夏休み。 最高気温は30度前後と思ったより涼しい。

JRが乗り放題の外国人向けのJRパスなるものを初めて利用し、広島に3泊4日の二人旅。指定席料金も込みで7日間28300円。というわけで、成田空港開始で成田エクスプレスに初乗り。ほくほく線には利用できないため、長岡経由で魚津に。成田-魚津、そして魚津-広島の往復で、十分元が取れた。

実家で2日間の準備と休養をして、さて、広島行き。7:08に魚津始発のサンダーバード10号で新大阪へ。そこから新幹線さくらだ。車内では林芙美子の『風琴と魚の町』を読む。尾道にも行くので『放浪記』を読まねばとパリのBOOK OFFに行ったが、これしかなかったのだ。ちなみに、エンリックが『海が見えた。海が見える…』と説いたのは、瀬戸内海ではなく、琵琶湖であった。

穴子飯の『うえの』
凍え死にそうな山陽本線普通電車で宮島口に降り立ち、これで節電だったら、節電前は瞬間冷凍だったのだろうかと、首を傾げ、外気の気温差に呼吸が止まる思い。JR宮島口駅からフェリーターミナルまで200mくらいしかないが、地下道を通らねば渡れない国道2号線。そして、事前チェックをしていた穴子飯の『うえの』で1470円の弁当を一つ。向かえのセブン-イレブンでエンリックは唐揚げの入った巻き寿司、私は辛子明太子のおにぎり、そしてビールを買って、フェリー乗り場へ。

一服しながら眺める対岸。あれが厳島?小さいなー鳥居。いや、絵はがきのイメージだと、海のど真ん中に巨大な鳥居があったような…。

宮島行きのJRフェリー フェリーから見える宮島の大鳥居

うえののあなごめしJRパスがあるので、勿論、JRフェリーなのだが、鳥居の側を通ると言うのが売りだ。あっという間に厳島に到着し、可愛い鹿達が出迎えてくれる。到着祝いで日陰でランチと弁当を広げ、ビールで乾杯。と、思いきや鹿が弁当を広げる音を聞きつけて集まって来た。で、はっと気がついたら、おにぎりは角のある鹿の口に銜えられ、それに集ってさらに他の鹿たちも。大事な今年初のおにぎりへの思い入れが大きかったため、取り返そうと試みるが、後ろ足で立ち上がって威嚇する鹿。ビニールを引き裂き、おにぎりがはみ出ると、鹿同士で奪い合いも始まる。遠巻きに見守るエンリックに退散しようと声をかけ、お弁当を包み、鹿のいない海岸へ向かう…。この瞬間から鹿は私の敵となるわけだが、念願のあなごめしを食べて、幸せになる。

宿泊先の宮島包ヶ浦自然公園キャンプ場へは桟橋から徒歩40分とのこと。海岸沿いを北上し、緩やかな坂を上る。道路沿いの側溝では色鮮やかなカニが横歩き。緑には親子で佇む鹿。トンネルをくぐると包ヶ浦だ。大した距離ではないが、蒸し暑い日本の夏に荷物を担いで歩くのは、それなりにハードだ。

桟橋から宮島包ヶ浦自然公園キャンプ場への道のり 宮島包ヶ浦自然公園キャンプ場への道でカニ


海水浴場では親子連れが数名。管理棟で受付をし、1名300円の2泊分で1200円を支払う。ここには浴場があり、ビールやアイスなどを販売する売店もあるが17時に閉館するということなので、テントを這ってから買い物をしにくることにした。

宮島包ヶ浦自然公園キャンプ場でテント設営テントはお好きなところに張ってくださいとのことだったが、それもそのはず、利用者は私達のみの専用キャンプ場だ。とりあえず暑くならないように木陰で平らなところ、とエンリックが選んだど真ん中にテント設営。キャンプ場の端には常設テントが並び、洗面所、バーベキューコンロのある炊事場が各4つ、食事のできるテーブル&椅子が複数。そしてジュースの自販機、といった設備。

設営が終わると、17時に近い。クーラーバッグを持って買い出しに戻る。キャンプ場は一番奥にあり、テニスコート、鹿が野球をする(?)グラウンド。その横に並ぶケビンには宿泊客がいるようだ。池を超えて、管理棟に到着。ビール数本とアイスを買っていると、西洋人のカップルが売店に入って来た。あ、フランス語!ルクセンブルグ在というフランス人男性とポーランド人女性。日本に3週間旅していて、明日には帰路とのこと。長期の旅に疲れたので、今日は海岸でのんびりして、バスに乗って広島市内に戻るところだった。

宮島包ヶ浦自然公園キャンプ場の海岸というわけで、バス停でアイスを食べながら、彼らとおしゃべり。男性、オリビエは湧き水のようにしゃべり続けていた。相方以外の人とフランス語がしゃべれるのがよっぽど嬉しかったと見える。乗り合いタクシーが来て、彼らと別れ、海岸でビールを飲む。

誰もいなくなった夕暮れの海岸にスポーツカーでやってきた若いカップル2組。たくさんのビニール袋を運び、ビニールシートを敷いたと思ったら、冷たい〜とキャーキャー言いながら海に入る。酒の肴に一連の儀式を眺め、薄暗くなってきたので、キャンプ場に戻ることにした。


夕飯はエンリックは食パン、コンビーフ、ミートソーススパゲッティー。私はしじみスープ、カレー。キャンプに行くと言ったら、火はどーやっておこするんだ、って言われたけど、喫煙者なのでライターは常備なんですけど…。とりあえず、バーベキューしたり、キャンプファイヤーをやらないので、キャンプではなく野営と呼ぶ、という兄。はい、そーです、野営です。

宮島包ヶ浦自然公園キャンプ場でディナー子供の頃に使ったキャンプ用のアルミの食器はあったけどレトルト食品を温める鍋がなかったので、出発前にホームセンター、スポーツ店を梯子。結局、持ち手が折り畳めるようなコンパクトな鍋は見つからず、普通のアルミの片手鍋を購入。後は20年前のテント、ランタン、30年前のシュラフといったレトロ野営です。インスタントの生スパゲッティーにこんなにいけるとは思わなかった、と満足のエンリック。そして、コンビーフなんて、懐かしいよね〜と結構、素敵な夕食となった。

時差ぼけがあるのか、疲れか、皿洗いをして、ビールを飲んでると眠くなって来た。専用キャンプ場だったはずが、夕暮れにバーベキューをしに来たグループが一組。奥の方に陣取っていて、そんなにどんちゃん騒ぎでもなく、あまり気にならなかった。

宮島観光協会

http://www.miyajima.or.jp/

包ヶ浦自然公園キャンプ場

住所 : 〒739-0588 広島県廿日市市宮島町包ヶ浦
TEL : 0829-44-2903
キャンプ場利用料金 : 中学生以上300円、小学生150円
アクセス : 宮島桟橋から徒歩約40分。メイプルライナー300円。
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